いつものコース、いつもの階段、いつものエスカレーターである。撮りなれたカメラワークに緊張感は感じられない。ただそのぶん狙いは外さない、裏切らない。予定調和気味でも見たいものは見たい。そんな水戸黄門的欲求に余すところなく応えてくれる作品だろう。前作の「風3」も良いが、どちらかと問われれば、良スタイルが占める割合の点で、本作に軍配を揚げる。
発売時期的に厳しいのかもしれないが、男性の性器が見えないアングルでさえ、アナルへの舌の接触時は修正が入る。これでは興醒めだろう。アナルを使った行為にも基準というか、自主規制ラインがあるのだろうが、各年代で揺れ動いていて、どうにも鑑賞しづらい。
パンチラといっても、不自然な場面設定や衣装、アングルではない。また、積極的にパンチラを狙っている風でもない。ただ流れ行く眼前の景色に目を留めているだけだ。よってパンチラの濃度は低い。パンティラインや尻を狙うにしても、もう一工夫欲しいところ。
「P-Line Collection」と名打っているが、どう見ても老舗サイト「P-line world」の二番煎じと捉えられるのは避けられないだろう。尺だけがただ引き伸ばされて薄まり切ったこだわりは、本家本元のそれとは、ピタ度、透け度の観点から比べるべくもない。
減価償却の保障もなく、つまり、欲求を満たすシーンの有無を確認できないままに購入してしまうのはなぜだろう。それだけ、一作目の評価による期待が大きいからか。満足はできないまでも大外しはないだろうという安心感か。そろそろ大当たりが出て欲しいと感じる時点で、次への渇望が生まれてしまっている。罪なシリーズである。
男に惚れた初心な女子大生をいいようにするという、ありがちストレート過ぎて逆に新鮮に感じてしまうパラドクス的作品。購入に踏み切ったのは、バック姿でスカートを恥らいながらも言われるがまま自らたくし上げるシーンがあったから。好みをピンポイントで突かれると弱いですな。
ここでトラッドハウスの作品について、ザックリ全容を押えておきたい。シリーズは、大きく2つ(1)パンチラ○撮と、(2)マジックミラーである。各シリーズは対象によりさらに細分される。また発売時期(=作品画質)で2つ(1)前期・・・SD画質【~2013】(2)後期・・・HD画質【2014~】に分けられる。注意したいのは発売時期である。なぜなら、ここで作風の大きな転換があるからだ。最も大きな転換は、安易な修正の受け入れである。時期的に仕方ない部分があるとはいえ、ずっとギリギリを攻めてきたトラッドの魅力を大幅に削ぐ結果となった。それに加えノーパンという選択肢とあきらかに超常研仕様のセッティング空間である。かように2014年以降の作品は、トラッドの魅力のキモとなっている部分が根こそぎなくなっている。まさに牙を抜かれた虎。現在も年間数作の発売があるが、正直M字、アングル、編集の魅力だけでは辛い。これからより厳しい時代となるが新しい虎流の活路を見出して欲しいのである。本作は、数少ない前期の修正を見ることができるギリギリアウトだったシーンがある。画質「向上」しているはずの後期の修正と比べて欲しい(つづく)
濡れたパンティは・・・・・透ける!以上だ。これだけでは身も蓋もないので、少し解説すると、女優単体作品であるが、最初に履いているパンティを除いて、実に5枚の透けパンを履き替えて使用している。1作で、色、形、大きさの違う透けパンがこれだけ楽しめるのは嬉しい。透け過ぎな箇所には修正もあるが、最小限といっていいだろう。それだけギリギリの瀬戸際を攻めている証拠である。魂の篭った良い作品です!逝き抜けましょう!!
松坂慶子似の端正な顔立ちと上品なファッションは、セレブリティに属する者であるかのように見える。前半こそ、拘束でされるがままになっているが、身体を解き放たれると長い舌を使って男に貪りかかる。常に声を出し続けるタイプの女優で、あえぎ声ともうめき声ともつかぬ、独特の声を車のアイドリング音のように発している。この声が興奮度合いや刺激で高低、強弱がつくものだからある種タコメーターと言ってもいいのかもしれない。好みが分かれるだろうが、この声はそのリズムと相まって股間にダイレクトに響いてくるものがある。人は、臨終の間際、最後まで残る感覚は聴覚であるという。女優嶋崎かすみは、意図的にその聴覚に訴えかけてくるのだ、まさに熟女の手管、安心して成仏せよ。と言ったものの、自慢の舌によるアナル舐めは、修正でまったく見えない。尺があるのにこれでは浮かばれないよ。
パンチラ作品のメインである下着の形状選択は極めて繊細かつ重要な問題である。ギャル系の派手でツルテカの見せパンは問題外、房事用の極端に下品な下着も露骨過ぎて萎える、白綿パンはリアリティはあるが夢がなく妄想を掻き立てられない。この辺りは女よりも男の方が、ムードや設定に敏感なのである。狙いは、色気付いた年頃の背伸びや年上彼氏の存在を匂わせる下着である。トラッドはその形状も割合もギリギリのラインを狙っている。もう一点、トラッド作品の下着を語る上で外せない要素がある。それは・・・とにかくめちゃくちゃ薄いんだよ!めちゃくちゃ薄いんだ!!二回言ったのは、他メーカーとは一線を隔したトラッドの特徴だからだ。そうでないものもあるが、総じてトラッドの下着は薄い傾向にある。大抵一作に一人は、透け下着が拝めるのだ。透けるとどうなるか、皆までは言わない。曇りなき眼(まなこ)で括目し確かめて欲しい。ちなみに、本作は透けてはいるものの二重履きで残念な部類に入る(つづく)